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2014年9月24日 (水)

詩の新作 「口づけを」 「6時18分の雲」

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口づけを
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自己満足したい
人の役に立ちたい

どうすればいい?
何すればいい?

猫の爪が欲しい
いい気になって増えた膨れた
まやかし まぼろし 引き裂きたい
目を覚ませよ

自分が望むことをしたい
人に喜んでもらいたい

どうしたらいい?
何したらいい?

鰐の牙が欲しい
正しいと思って高めた理想
欲望 存在意義 噛み砕きたい
目を閉じよ

胸が震えるのは何故?
分かち合いたいのは何?

どうにでもなれる
何にでもなれる

蛇の毒が欲しい
滑り落ちて 深く 見失った
恐怖で 凍り付いた心
見つけ出したい

何がしたい 何をすべきか
問いても 張り裂けそうなのは
貴方が すり抜けそうだから
訊いても 脆く移ろうのは
信じたい 切ない儚さ

どうすればいいのだろう
いったい何ができるだろう
貴方への 愛が足りないから
毒を飲んで 毒を制したい

耳を澄ませよ 目を瞑るなよ
闇に背を向け 影から逃げるな
手を取り合い 共に歩けよ
その手を離さず 共に走れよ
ひとつになれる 光に駆けろ

爪も牙も毒も 要らない
爪も牙も毒も 持ってる

振り向かなくていい
繋いだ手と手 口づけを



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6時18分の雲
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夕暮れ 訪れる前
見上げれば 6時18分の雲

溶かした絵の具を
バケツいっぱい流し込んだ蒼に
盛り上がる張りのある白い雲

もくもくと 夏を盛り返しそうな勢い
大きく蹴散らそうと 秋風が押してきても

まだまだ 揺るがない
まだまだ 黙らない
まだまだ 終わらない
まだまだ やれる
まだまだ あきらめない

秋と夏が 主張している

夕暮れ 訪れる前
見上げれば 6時18分の雲

道路のライト 点灯始める
流れる車窓に 間に合わないね
山と田圃に 見えなくなるよ

もくもくと 夏を思い出しそうな名残り
鋭く剥がそうと 秋風が攻めてきても

まだまだ 譲れない
まだまだ 引かない
まだまだ 終われない
まだまだ 生きる
まだまだ 消えない

秋も夏も 溶け合いそう

夕暮れ降りて 一体となった
車の速さに追いつかず 流れ離れていった雲

わたしも 押され包まれた
秋の気配に ささやかな軍配

さようなら 6時18分の雲
最期まで潔かった 6時18分の雲




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